ニッチ産業って何なのか?
隙間産業なんて言われたりもしますが、語源を辿るとニッチとはドイツ語で隅っこの意味。転じて、あってもなくてもいいもの、です。
「必要性があるから産業として存在してるのでは?なんて論もありますが、とは言っても元々商品の供給や提供がなかった市場とかに潜在的な需要を掘り起こしてるんですから、取り急ぎ「あってもなくてもいいもの」ってことでいいでしょう。

特徴としては、やっぱり隙間なので大量生産ではなく、中小企業に向いていますが、差別化が難しく、競争が激しい産業とも言えますね。

Kotlerのマーケット・ポジション別の競争戦略類型で言うとニッチャーってことになって以下の定義になるようです。

業界の中で、どの企業も容易に模倣することのできない特異性をベースにした経営を行なっている企業。特異な企業ドメインを設定している。通常は、中小企業であるが、大企業にまで成長する場合もある。その場合には、ニッチ市場が定番市場にまで拡大することになる。大手企業の参入にどのようにして対抗するかが、その際のキーになる。過去多くの企業がこの点で失敗している。

マーケット・ポジション別の競争戦略類型
マーケット・ポジション別の競争戦略類型

周りを見渡すと特にITのサービスでは参入障壁も低く、開発スピードも速いことからプロダクトライフサイクルが極端に短くなって、定番市場というか成熟市場になるスピードがすごく早くなっているように見受けられます。
これまでだと市場規模が大きくなってきて、新しいプレイヤーの参入が始まり更に市場が大きくなった上で成熟していってたのが、最近だと市場規模が大きくなる前に新しいプレイヤーの参入が始まり、あっという間に製品がコモディティ化していっています。

商品がコモディティ化するとこれまでみたいな機能での差別化ができなくなり、知らぬ間に戦い方が変わるので困ったものですね。

そういった従来と異なる動き考えると、これまでよく使われていたKotlerのマーケット・ポジション別の競争戦略類型よりもMiles and Snow’s Business Strategy Typologyの方がしっくりきそうです。

Miles and Snow’s Business Strategy Typology
Miles and Snow’s Business Strategy Typology

上記を見るとプロスペクターがKotlerのマーケット・ポジション別の競争戦略類型におけるリーダーニッチャーを兼ね備えているように思えます。インターネットの普及で小規模な会社がイノベーションを起こすことも多かったりしましたが、極端なスピードアップで新たな規模の経済性の時代がきているのかもしれませんね。
あ、いや範囲の経済性でしょうか。両方ですね。


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