先日Bloomberg Businessに掲載されてたAmazonの物流展開に関する記事がとてもおもしろかったので、ここ近年の動きをまとめてみます。
この記事を読んであらためてわかったのは「AmazonはFedExやUPSなど既存の流通をつぶしにきてるんだな」ということです。
Amazonのここ近年の物流関係での展開をまとめると
Amazonのここ近年の物流関係での展開をまとめると
<ここ近年Amazonが物流関係で取り組んでること>
2)ロケットの打ち上げ実験に成功
3)航空機のリース
4)船舶会社としての登録
1)ドローンでの宅配
そういえば早ければ2016年にも開始するかも、って話でしたね。
2)ロケットの打ち上げ実験に成功
ジェフ・ベゾス氏が設立した航空宇宙企業「Blue Origin」のロケット開発し、打ち上げ実験を行い、垂直着陸に成功。
3)航空機のリース
自社で商品の空輸業務を行うために、航空機をリースを検討。
4)船舶会社としての登録
米国連邦海事委員会のリストの中に、Amazonの中国子会社が加わる。
もうね、本気ですよね。
それでは、ひとつひとつ見ていきます。
1)ドローンでの宅配
ドローンを使用した「Prime Air」サービスはまだ事業化に至ってませんが、国内だと昨年の12月に千葉市が国家戦略特区に指定されて、今後ドローンでの宅配ができるようになるなんてニュースもありましたし、一気に現実味を帯びてきましたね。
2)ロケットの打ち上げ実験に成功
ロケットの打ち上げ実験において着陸できることを証明したということは、これまで使い捨てが前提だったロケットの再利用が可能となり、宇宙飛行のコストを大幅削減されます。
3)航空機のリース
FedExやUPSなどの既存の業者への依存を減らすためですよね。
2年前のホリデーシーズンにFedExとUPSがパンク状態になって、顧客にギフトカードを配ってお詫びするという事態に陥り、今後はAmazonが商品の配達のコントロールをして、急騰する需要に応える、ってことでしょうか。
4)船舶会社としての登録
なんといっても、海運は運用コストが安く、更に海運の事業規模は3,500億ドルらしいです。
とは言うものの登録の区分は「Non Vessel Operating Common Carrier」と言って、自社で船舶を保有しない貨物業者らしいので、船舶を保有している他の船舶会社への依頼は必須です。
既存の業者への価格交渉を有利に進めようとしてるのでしょうか。
こうしてみると、以下の様な記述もあり、その他記事内でも触れている「Fulfillment By Amazon service」の積極的な世界展開の提案や、年内に開始する計画の「Global Supply Chain by Amazon」という新規事業の開始への流れも必然に思えてきます。
これによりAmzonが “ one click-ship for seamless international trade and shipping(※) ”と呼ぶインターネットや携帯端末で貨物スペースを確保するサービスが実現することになる。
※訳すと「シームレスな国際貿易・配送のためのワンクリック輸送」とかでしょうか。
何れにしても、今後本格的に自前の物流網構築し、一気通貫の商品販売サービスを行おうとしているのは確実なんでしょうねー。
何れにしても、今後本格的に自前の物流網構築し、一気通貫の商品販売サービスを行おうとしているのは確実なんでしょうねー。