スマレジ・シミズBlog

モバイルPOSシステム「スマレジ」飲食向けOES「Waiter」のTIPS/裏技情報を営業チーム持ち回りで書いていました。
しかし、いまはとなっては大阪本社で働いているスマレジ・シミズが勝手に書いている非公式サイトです。

カテゴリ: 勉強会

先週の日曜ですが、お誘いと言うかご推薦と言うか、ツテを辿って何とかお願いして関西学院大学経営戦略研究科 玉田俊平太教授を代表とするイノベーション研究会に初めて参加してきました。

当日は、エフェクチュエーション(Effectuation)という思考様式に基づく起業家研究がテーマでした。ちなみにエフェクチュエーション(Effectuation)とは、まだまだ新しい研究で「何が起業家を起業家たらしめるのか」といった内容で理論化しにくかったとこですが、パターンを抽出して、現在社会実験中。

書籍に関しては、この研究の提唱者サラス・サラスパシーによる下記が基本のようですが、定価6,264円と少しお高めです。

中古を探したんですけど、中古は定価の6,264円からで、一番高額だと13,070円とかもあります。新品が入手可能にも関わらず、中古の方が高額です。
不思議ですね。プレミアが付くような本でもないと思いますが、初版が売り切れた時とかに中古をこういった価格で出品したのでしょうか。不思議に思い、いろいろと調べてみたのですが憶測も多いですし、自分が注意すればいいことなので、新品を購入まずは図書館で探してみたいと思います。

あとは、コーゼーションとエフェクチュエーションの違いなんかの話もありました。
コーゼーションは探索と選択であり「機会は発見されるもの」で、エフェクチュエーションは創造と変更であり「機会は創出されるもの」。

何しろ新しい研究分野ってわくわくしますね。 
今後、もっと深く学んでみたいな、って思います。


-------------------------------------
http://smaregi.jp/
レジのご用命はスマレジへ!    
    このエントリーをはてなブックマークに追加

以前はわりと頻繁に開催してた『The Economist』の勉強会なんですけど、私生活の忙しさからすっかりお休みしてましたが、そろそろまた開催しようと思います。

開催概要は以前とほぼ同じ様な感じですが、あらためて。

 概要]
・気が向いた時の日曜日の朝9時から2時間。
・当日ディスカッションする記事を事前に3つ決定し、各参加者は該当記事を読んでくること(記事の選定は、当日の進行担当者が行い、1週間前までに提示。経済、金融、科学、国際政治、技術などからバランスよく選んでください。ただ、国内政治、国内宗教の話題は避けてください。主義主張をぶつからせる必要ないですしね)。
・ディスカッションは日本語で行います(英語でディスカッションするとか、とりあえず勘弁してください)。

[場所]
・京都市内のどこかのカフェ(だいたい四条烏丸のスターバックスコーヒーでやってました)

[人数]
・3〜5人くらいからゆるふわに継続したいと思います。

[目的]
定期的にThe Economistを精読するインセンティブをつくる。
The Economistって毎週1人で読み下すのはほんとかなり大変です。
定期的なアウトプットの場をつくることで「どうしても読まねばならぬ」状況を生み出せるので、これはぼくみたいな飽きっぽい人間にもうってつけ。
あと共有できる人がいると楽しいですよね。

[期待する効果]
「The Economistを10年間読み続ければ何かが変わる」と、どこかの誰かが言ってました。誰かは忘れましたが。
読み続けたことないので、“なにが”  “どう” 変わるのかは言えませんが、やってみる価値はあるのではないでしょうか。
休日の朝に早起きするだけでも気持ちいいですしね。

 [過去の実績]
レポート1
シミズの連絡先をご存知の方は、メール、電話、Twitter、LINEなどなどでご連絡いただけるとうれしいです。

 
--------------------------------------
http://smaregi.jp/
レジのご用命はスマレジへ!  

 
    このエントリーをはてなブックマークに追加

先日、お誘いを受けて、大学院の研究論文の発表会に行ってきました。
発表者は14名で、三つの会場で同時に行われており、事前に配布されたスケジュールを確認しながら、どの発表を聴くかを選び会場を移動するスタイルで、以前は頻繁に行ってた野外フェスを思い出しました。夏ですしね。

ただ、一般公開の発表会ではなかったので、ここで内容を掲載できないのが辛いとこですが…核心に触れることなくゆるふわにレポートしていきますね。

まずはどんな発表があったのかをカテゴライズしてみると
 

・人事関連/労務関連についての研究:4
・医療関連/製薬関連業界についての研究:3
・特定の企業についての研究:2
・インターネットテクノロジー関連についての研究:2
・その他の分野についての研究:2
・消費者の行動についての研究:1


大阪って製薬メーカーが多いので、医療関連/製薬関連が多いのは予想通りでした。
ただ、人事関連/労務関連についての研究が最多ってのが意外でしたが、規模の大小問わずどこの会社も人員確保と限られた人員の適切な配置と有効な活用に苦心してるとこでしょうし、この分野の研究が多いのは必然と言えば必然なんでしょうね。

個人的に一番興味深かったのはキャリアチェンジに関するもので、第一人者のIbarraの研究が米国の働き方を踏まえていることから、日本の企業には当てはまらないことも多い為、ベースにしながらも先行研究のない日本企業に特化しており、とても野心的でした。これ以上、詳しくは書けませんが。
 

全部の発表を聴けたわけではないのですが、幾つか聴く中で、ぼくは以下のポイントて興味深いかそうでないかを判断している様です。
 

1)他業種、他分野でも置き換えて考えられる
2)先行研究のない分野
3)プレゼンが上手


3)を言ってしまうと身も蓋もないのですが、初めて触れる分野とかだと余計にここで判断してしまうんです。
そう思うと、自分がいま興味ある分野も偶然でしない気がしてきますね。


--------------------------------------
http://smaregi.jp/
レジのご用命はスマレジへ!
 
    このエントリーをはてなブックマークに追加

洗濯槽用のハイターを使ったところ、巷でピロピロワカメと呼ばれる黒カビが洗濯槽に大量に流出し困っている中、とりあえずそれはさておきインキュベーションオフィスにてシールテープを製造している会社(Peak Sealing Technologies 以下「PST」)のケースを使ったディスカッションを行ってきました。
(ピロピロワカメの除去には酸素系漂白剤が良い様です)

今回は、コモディティ化が進んだ(であろう)商品の扱いに関する議論でしたが、どの業界でも起こりうることであり、コモディティ・ヘルから抜け出すことが出来ずジレンマに陥り、またそういった実体験を持った方も多いことから、議論もなかなか活発化されず「さて、どうしたものか・・・」といった空気になり、ぼく自身も未整理なままで終始してしまいましたので、今一度考えてみたいと思います。

まずは、今回のケースの概要から

PSTの価値
・高品質
・高価格
・高マージン(+高シェア)

現状
・ある地域において、競合他社が安価な商品を市場に投入している。すでにシェアを奪われている地域もあり、とっても脅威となっている
・PSTではもともと品質に応じて、様々な価格帯の商品を販売しているが、売上規模の大きい(市場規模の大きい)商品が特に狙われており、売上が下がっている
・新たに安価な商品を投入したことで、既にカニバリーゼーションが起きている

今後
・何か策を考えなさい、講じなさいと命令が下っている。それも短期的な改善を求められるとかプレッシャーがひどいです
・経営陣からは、競合他社に対抗するべく、安価な商品を投入すべきとの声
・それに対してCEOは、安直に安価な商品を投入することには批判的な様


困りましたね。どうしたらいいのでしょうか?
何ができるか整理すると、今回のケースの場合以下でしょうか?


①顧客に価値を別の見出してもらう
これまでと違う切り口で顧客に新たな価値を見出してもらう。別の市場を目指すとかでしょうか。
ここの商品はすごい粘着力あるみたいなので、例えば工事現場とか。これまでは溶接やビスを揉んでたとこをシールで代用できたら、音も出ないのでどの時間帯でも工事できるので、人件費も深夜料金がかからず安価になるよ、っていうニーズとか。
でも、こんなの短期での話ではないので、今回は無理ですね。

②購入までのプロセスに価値を見出してもらう
商品やサービスそのものの価値ではなく、注文して手元に届くまでのスピードが異常に早いとか、
リーン消費対応というやつですね。注文を請けてから納品するまでのリードタイムがどれくらいあるのか分かりませんが、そもそもコモディティ化が進んだ商品ならば営業担当者がわざわざ訪問する必要もない様に思えるので、注文を簡略化してしまうとかとか。

③利益モデルを強化する
利益率の高い商品の売上を維持する為に、安価な製品を市場に投入して障壁を築いておく。
ケースを読む限りこれまでもやっていることの様ですが(既にカニバリーゼーションも起きています)、今回は更に安価な製品を競合他社に先行して投入されてしまっている状態なので、もう思い切って更に安価な製品を投入。
その商品では充分な利益を得ることは難しくとも、競合他社を駆逐するために行う。


何れにしろ、どんな商品でもコモディティ化はほぼ避けられないと思うので、自社製品に置き換えて常に考えておいた方がいいでしょうね。 

 
    このエントリーをはてなブックマークに追加

前回に引き続き、今週も関西学院大学経営戦略研究科のアカウンティング講座のレポートです。

4週にわたってタイヤメーカーの財務諸表(貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュフロー計算書)を見ながらの講義だったわけですが、最終回にあたる今回は過去4期の推移と比較、そしてタイヤメーカー上位4社の比較を以下の指標を使って、
①どれだけ儲かっているのか
②投下した資金がどれくらい効率よく回っているか
③短期的に負債を返済できる資産がどれくらいあるか
を分析しました。

■売上高利益率(%)
・売上高総利益率
・売上高営業利益率
・売上高経常利益率
・売上高当期純利益率 

■収益性(%)
・総資産経常利益率
・自己資本当期純利益率

■総資産経常利益率の分解(%、回)
・売上高経常利益率
・総資産回転率

■自己資本当期純利益率の分解(%、回、倍)
・売上高当期純利益率
・総資産回転率
・財務レバレッジ

■安全性(%)
・流動比率
・当座比率
・自己資本率

■資金効率(回)
・総資産回転率
・売上債権回転率
・棚卸資産回転率
・固定資産回転率
・有形固定資産回転率

■回転期間(滞留状況)(月)
・売上債権回転期間
・棚卸資産回転期間
・同上(対売上原価)

タイヤメーカー4社の比較もすこぶるおもしろかったのですが、極端な事例が興味深いですよね、と言うことで、高収益な企業として注目を集めた後、上場後4期で民事再生法の適用を申請した日本コーリン株式会社の財務諸表、主にキャッシュフロー計算書を見ながら分析も行いました。

注目は、売上高が2000年の約99億円から2001年の約149億円、更に翌年の2002年に204億円といった様に驚異的な成長を遂げています。
ただ、売上債権回転期間が2000年には4.04ヶ月だったものが、2001年には5.9ヶ月、翌年の2002年は5.37ヶ月になっており、売掛金の回収が遅れており売上における売掛金の比率も2001年には前年よりも15ポイント上がっており、売掛金が売上を上回るペースで増加しています。

講義後、更に調べてみると設備投資も以下の様に急増し、リスクが膨れ上がっていることがわかります。

[有形固定資産の取得による支出](単位 千円未満切捨)
・2000年:85,839
・2001年:318,074
・2002年:820,617

後からこうやって振り返ってみると、なぜこの様なリスキーな方向に舵をきったのか疑問に感じるとこですが、ここから更に競合他社の動向や日本コーリンの方針を当時の各社のIR資料から読み取っていかないとわからないんでしょうね。

今後コツコツと見ていって、いつかまたレポートしますね。


 
続きを読む
    このエントリーをはてなブックマークに追加

このページのトップヘ